コーヒーと寿命の逆相関? 統計的に見ると
ニュースで「コーヒーを飲むと寿命が伸びる」とか、「コーヒーが健康に良い」とか耳にするたびに、俺みたいなひねくれた統計野郎は、まずその逆の相関を考える。
つまり、「コーヒーを飲むから寿命が伸びた」なんて単純な話じゃなく、「健康な人がコーヒーを飲んでいるだけじゃないの?」という視点ですぞ。
では、具体的なデータを引用しつつ、この可能性について考えてみよう。
健康な人がコーヒーを好む?
まず一つ目に、「健康的な生活をしている人がコーヒーを好む傾向がある」だけかもしれない。
例えば、2018年の米国心臓協会の研究によれば、コーヒーを飲む人は健康的な食事を摂取し、運動をする傾向が高いことが示されています。
この研究では、コーヒーを飲む人の大部分が野菜や果物を多く摂取していることがわかりました。
健康志向の高い人は、何かと流行りの健康情報に敏感で、コーヒーの健康効果も例外じゃないですぞ。
不健康な生活とコーヒーの関係
次に考えるのが、「不健康な生活をしている人はコーヒーよりもタバコでストレスを緩和していて、そちらが寿命を縮めてる」ってこと。
要するに、コーヒーが健康に良いっていうより、タバコが不健康なだけってことですぞ。
例えば、アメリカ国立がん研究所の2012年の研究では、コーヒーの摂取と低い死亡リスクの関連性が示されていますが、同時に喫煙が強く死亡リスクを上昇させることが確認されています。
コーヒーを煎れる運動効果
さらに、「コーヒーを煎れるために何度も立って歩くことの方が、コーヒーの成分よりも効果が大きい」なんてことも考えられる。
例えば、2020年に発表されたスタンフォード大学の研究では、座りっぱなしの生活が健康に悪影響を及ぼすことが確認されており、少しの運動でも健康に大きなプラス効果をもたらすことが示されています。
コーヒーを煎れるために頻繁に動くことが、健康にプラスの影響を与えてるってわけです。
肝臓が悪い人と選択バイアス
そして、「肝臓が悪い人はコーヒーを好まなくなるので、コーヒーを飲むグループにそもそも健康な人が集まっているだけ」っていう選択バイアスも見逃せない。
例えば、2017年のヨーロッパ肝臓学会の研究では、肝疾患を持つ人がカフェイン摂取を控える傾向が確認されています。
健康な人だけがコーヒーを飲んでるから、そのグループが長生きしてるように見えるだけって可能性ですぞ。
コーヒーを飲む余裕のある仕事環境
最後に、「寿命を縮めるほどハードな仕事の人は、毎日コーヒーを何杯も飲む余裕がない」という現象の代理指標を観測しているだけかも知れない。
仕事に追われている人はコーヒーをゆっくり飲む余裕なんてない。
そんな人たちの健康状態が悪いからって、コーヒーが健康に良いって結論にはならないですぞ。
2019年のアメリカ労働省の調査によれば、過労が原因で健康を害する労働者が多いことが報告されています。
統計的直観を育てる重要性
こうして同じデータを見ても、その解釈の仕方が分からなければ、意思決定には活かせない。
俺みたいに疑い深くて性格悪くないと、データサイエンティストなんて務まらん。
要するに、ニュースを見てすぐに信じるんじゃなくて、しっかりファクトチェックする態度が大事ってことですぞ。
もちろん、コーヒーの健康効果については数多くの介入試験やメタアナリシスで、一定の良い効果があることは示されている。
例えば、ハーバード大学の2015年の研究では、コーヒーの摂取が2型糖尿病や心血管疾患のリスクを低減することが報告されています。
しかし、盲信するんじゃなくて、しっかりデータを疑いながら見ることが大事って話。
お前らも、ニュースを鵜呑みにする前に、ちょっとは疑ってかかれよな。
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